H8プリント基板版、失敗でもあり、成功でもあり?

1.プリント基板の製作

PCBE.EXEと言うソフトを使わせて頂きました。

感光基板を、けちってます。

PCBE.EXEで製作した原版を、OHPシートに転写し

それを、アイロンにて、生基板にプレスする方法です。

この時、アイロンを押さえる力が難しいのです。

つい、力を入れて、アイロンを押さえてしまいます、 (^^;;

(これを、私は、アイロン道と、言うとります...)

MATH

ICのランドの、ホール部分が潰れている所がありますが、OKです。

最初は、両面の生基板があったので、コンパクトに作ろうと企んだのですが、2回ほど、失敗。

片面版にしました。

最終的に、こんな形になりました。

MATH

2.失敗した所は?

欲を出して、SGからのシグナルを増幅する部分(右側のオペアンプ2個)です。

パルスが出るところに、高増幅器を入れるのは、NGです。(そんなことも知らんのです...(T_T) )

ノイズが強烈に増えます。

アナログとデジタルの、アース点さえ離しておけば、OKと思ったのですが

完全に、駄目でした...

 

この点に関しましては、

煙突みたいな電解コンデンサーをタンタルに換え、位相補償も行った所、ノイズレベルも下がり

良好と言える位に動作致しました。

 

前節のA/Dから、D/Aスルーのプログラムですと

 

オシロの観測では

 

2.4V p-pの出力(H8 の)に対し、0.0287V p-p のパルス状ノイズ(サンプリング周波数のもの) だから

真数で

(S+N)/N=83.6倍

(S+N)/N=20log(2.4/0.0287)=38.45dB [で、よかったのかな...]

 

やっと、それらしく、なって来ました、ホッ (^_^)v

 

お騒がせ致しました、 m(__)m

 

 

3.良かったところは?

74. 周波数変換は、どうやって?(その1)で、

128サンプル点の1KHz波形を生成した図を、載せていますが

これを、今回のものと比較しました。

MATH

MATH

スペアナの観測で、蛇の目基板では、はっきりしなかった所が

プリント基板版では、明確になっています。

これは、よかったと思います。

4.  0次ホールド(D/A)、ちょっとだけ

サンプリング周期を、 Tとすると

0次ホールドのD/Aの伝達関数は

(1/S)*( 1-exp( -S・T) )

で、表されます。

ここに、

MATH

を代入すると、0次ホールドD/Aの周波数特性が出ます。

今、仮に T=1 とすると

MATH

ですから

MATH
dsp20__15.gif

これを、対数表示すると

MATH
dsp20__17.gif

おおっ!

MATH

これと同じやっ!

ですので、プリント基板版の周波数特性が、本物の、0次ホールドの特性です。

128サンプル点の、1KHz波形のサンプリング周期は

実測で

約13.4KHzになりました。

蛇の目基板版では、私の実装技術の未熟さ故、正しく表示されなかった訳です。

ところで

0次ホールドのD/Aの伝達関数は

(1/S)*( 1-exp( -S・T) )

ですが、これの由来は、どうなんでしょう?

これを、計算エンジンMapleに逆ラプラスしてもらうと

MATH, は次のラプラス変換 MATH

となります。

今、仮にT=2とすると

MATH
dsp20__23.gif

確かに、階段状波形ですね。

由来は、はっきりわからないのですが...

 

0次ホールドD/Aが、正しく表示されないから、プリント基板版を作った訳ではないのですが...

ラッキーでした。

 

ですので、理論的に、こう表示される筈と、知っている事も大切ですね。

 

 

 

[ご助言を頂きました、上保OMに御礼申し上げます。]

H.15.10.5

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