仕切り直し! ヒルベルト変換器

1.見落としていた...

 

製作したヒルベルト変換器は、次数=80でした。

このために、大切な事を、見落としていました...

もっと、次数を低くして、、次数=4で、設計してみました。

 

MATH

(C言語によるディジタル信号処理入門 CQ出版社 三上直樹先生製作のfir作成プログラム)

 

特に、係数の所を、見て頂きたいのです。

 

MATH

    h[0]=ーh[4]     h[1]=ーh[3]   h[2]=0

 

なのです。

 

こう言う並びを、奇対称と言うのだそうです。

これが、ヒルベルト変換器の原理です。

 

「...奇対称の場合は、元の入力信号から90度移相してしまいます。いわゆるヒルベルト変換フィルタです...」

(DSP処理のノウハウ CQ出版社 西村芳一OM p.40)

 

 

そうか! そうやったんか...

 

 

2.確かめてみましょう


dsp36__5.gif

 

前節での計算より

 

 

伝達関数 $H(j\omega )$

$\qquad $

MATH

 

 

ですね。

 

 

そして、 ヒルベルト変換器の場合の、係数の関係は、奇対称ですので

 

 

MATH

 

 

ですから、伝達関数は

 

 

MATH

MATH

 

ここで

MATH

 

ですので、この関係を、上式に代入いたしますと

 

MATH

MATH

 

 

そして、振幅 A

$\qquad $

MATH

 

 

ですので

 

結局、伝達関数は

$\qquad $

 

MATH

 

と、なり、

 

 

位相は、[90度+遅延時間分]だけ、遅れることになります。

 

 

従いまして、入力信号は、位相が $\pi $/2 だけ変化いたします、 (^_^v

 

   2KHz入力(振幅をスケーリングして、合わせました。)

 

   スケーリングする時、整数の掛け算、割り算にすると、大して、スピードが落ちないです。

 

 

ヤフーオークションで、低周波発振器(中古 3,200円にて)、購入致しました。

周波数を可変しても、位相の差が、90度で一定である事を、確認したかったのです。 (^_^)

 

 

ふー、助かった、なんとか。

 

西村OM、誠に有難う御座いました。 m(__)m

 

 

H.16.1.26

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