回路図をチラッと眺めただけで...(等価回路) その2

1.エミッタ共通等価回路

ベース共通等価回路から、エミッタ共通等価回路へ、展開できますが、

省略致します。

「増幅回路の考え方改定2版砂川学先生オーム社」が、詳しい。

今回の目的は、等価回路を通して、帰還を調べる事なので...

それと、この話は、a.f(オーディオ)帯域について、通用する話です。

浮遊容量、端子間容量等を書くと、話が複雑で、本質が見えなくなります。

MATH

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MATH

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ここで、例によって

MATH

なので

MATH

だから

MATH

$\vspace{1pt}$

ここから、入力インピーダンスは

$\qquad $

MATH

と、計算されます。

ですので、

ベース共通回路の入力インピーダンス$r_{e}$と比べて、めちゃ大きくなりますね。

出力インピーダンスについては

rcが、やはり、非常に大きいので、RLそのものでしょう。

2.帰還回路を、等価回路で考えてみましょう

愈々、念願の、帰還回路を調べてみます。

2-2.直列直列帰還、なんのこっちゃろ?

「出力信号(vo、io)と、帰還信号(vf、if)の組み合わせは、表6.1に示すように全部で4通りある」

(砂川先生、上記書p.144)

確かに....


kikan_bunnrui.jpg

こんな感じですが...

昔から、何回見ても、よくわからんかった。

並列、直列の言葉の順番なんですが、

これは、先の言葉は、出力側のことで、後の言葉は、入力に戻す側のことを指しています。

「Principles of Transistor Circuits 9th edition Stan Amos & Mike James Newnesp.119」を見て

初めて解りました。

series-derived (出力側から直列に取り出す)pararell-derived(並列に取り出す)

series-injected(入力に直列で戻す)                         pararell-injected(並列に戻す)

そやから

並直列帰還とは、「出力から並列に取り出して、直列で入力に戻す」と、言う意味です。

やはり、derivedの方を先に書いて、出所を明らかにして、それから、どこへ向かうか(injected)を書くのが正しいと、思います。

ですので、先の図の回路の命名は、正しいですね。

直列に戻すのは、電圧の帰還です。(丁度、オペアンプの入力が+とーの差を増幅するみたいに)

並列に戻すのは、やっぱ、電流と、言うことになりますね。

問題は、まだ、あります。

先の図で、出てくるノードが、等価回路で見て、どれなのか、よく解りましぇん。

MATH

$\vspace{1pt}$

2-2.エミッタ共通回路で、もっかい、調べてみましょう

MATH

途中の等価回路は

MATH

ここの時点で、考えましょう。

すると、ちょっと、解るような気がします。

入力の閉回路と、出力の閉回路で、考えるのです。

MATH

出力の閉回路に対して、エミッタ抵抗R6は、直列    series-derived

“ü力の閉回路に対して、同R6は              直列    series-injected

ですので、分類の回路は、概念図のような気が、するのです、今んところ。

これで、エミッタに抵抗を入れる回路は、直列直列帰還増幅器と、言う、名前になります。(殆ど、こじ付け)

2-3.名前だけは、こじ付けたけど...

負帰還を掛けると

歪みを改善

雑音を減少させる

周波数特性が伸びる

出力インピーダンスが変化したり、入力インピーダンスが変化する

等、言われていますが、何でやろ?

この事は、等価回路が書けても、見かけ上、解りません。

命名が出来ても、解りません。

結局、今んところ、何も、解ってましぇーん。

続く、たぶん...

H.16.12.10