2FET中間周波増幅器(AGC付)、評価その3



1.出力が小さいと思ったら...



前節で、IFTの2次巻線を、全て使う回路の、出力が小さいと思ったら

通常は、

入力段で、IFTを使って、電圧のステップアップをするらしいのです。


(諸先輩のホームページの回路を拝見してみましたら、どうやら、そうするのが、いいみたいなのです。)

なるほど、2SK241の入力インピーダンスが、メチャ大きいですから

ええ方法ですね。

IFTの巻線が
1次側:650μH 2次側:13μH だとすると

巻線比 = インピーダンス比のルート = √(((650)/(13)))= 7. 0711

すると、電圧比は

20log7.0711= 16. 990dB

共振回路ですから、もっと、もっとゲインありますね。


どえらい、ゲインが稼げますね、すごい!

そしたら、薄い青線グラフが、そのまま、上へ上がるんでしょうね。

(これは、明らかに間違い。AGCの効きが、もっと、低い入力レベルから、効いてきますよね。)



いい方法ですね。

2..一石でも、かなりいけるぞ...


「きれい」と、言うことにかけては、以下の方法も、なかなかのものです。

FETの初段だけで増幅し、後段は、AGC電圧の為にだけ使う方法です。

これでは、ゲインがとれない?


いえ、40dBは、あります。

 

驚いた事に、シミュレーションと、実測値が、ぴたり一致!




初段出力と書いた、茶色のグラフが、それです。

S9から、S9+60dB近くまで、10dBの範囲内です。


しかも、波形が、きれいです。

S9ちょい+(60dBμV)

AGC電圧は、既に0.65Vあります。


                        今回の1段増幅                                                                                   前節の2段増幅(全て2次巻線を使う)

比較のため、

前節の、全て2次巻線を使った2段増幅器の、S9換算入力時も、掲げておきました。

40dBμV(S5位か)

この辺りから、AGC電圧が出ています。

10:1プローブで、見ているから、本当は、20dB上です。

 

レベルが、上の方は

S9+30dB位(90dBμV)

S9+50dB位(110dBμV)

                        今回の1段増幅                                                                                    前節の2段増幅(全て2次巻線を使う)

 

私は、波形のきれいさが、気に入りました。

一応、

AGCを掛ける目的も、なんとかクリアしてるし....

 

H.17.4.4 (訂正版)