手探りのラティス形フィルタ

1.ラティス型のフィルタの原理

Xtalが1つの場合


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図のように、副共振が高い周波数で見られます。

これは、Xtalの等価回路で、並列の容量C3があるからです。


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この容量C3をキャンセルできれば、直列共振回路と見ることができます。

このための回路が次の回路です。


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上図のC2を変化させれば、図のように、緑のプロットを青のプロットに変えることができます。

発展して、Xtalを2つにして、次の回路を考えます。


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これが、ハーフラティスの原理回路です。

シミュレーションの結果です。


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実験した回路です。


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コイルはFB-101トリファイラ4回巻き、10pFトリマ、水晶10.024MHz2個、負荷は100MATH


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これは、実測したものです。

形はよくないですけども、ある通過帯域(5KHz位)を持ったフィルタの原型ができあがります。

左右で非対称になっていますが、これは、Xtalの並列容量が、わずかずつ違っているためです。

これを補正するには、一方のXtalにトリマー(10pF位)を並列に抱かせます。


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なんとなく、フィルタらしくなってきました。

現実には、副共振の2次、3次が存在していますし、下の周波数で大きく落ち込んでいます。

現実はきびしい...

水晶を4つにして、ハーフラティスを並列にしたものは

シミュレートでも、まだうまくいっていません。


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でも、原理は、なんとなく掴めました。

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