Filter Basics(2)

RL回路でzeros、polesの意味を考える


filter_2__1.png

コイルLのラプラス変換は $sL$

前回と同様に

ラプラス変換した回路の方程式は

MATH

より、伝達関数H(s)は

MATH(1)

さて、pole( $s=-\dfrac{R}{L}$)の時 を調べてみましょう。

Pole-zero Plotsを理解するのに、便利なソフト Filter Free3.0(Nuhertz.Technologies www.nuherts.com)

で、pole、zeroの意味を探ってみようと思います。(インターネットって、ほんと、ありがたいです。)

1次Low pass Filter(pass band frequency=8MHz,Butterworth特性、信号源抵抗0負荷50$\Omega $の純抵抗)

メイン画面です。


filter_2__7.png

ここで設定し、FrequencyResponseボタンを押すと、下図が表示されます。


filter_2__8.png

どういうサ-キットになるかも、描いてくれます。


filter_2__9.png

そして、伝達関数は


filter_2__10.png

そして、Pole-zero Plotsです。


filter_2__11.png

これを見ると、poleが1つです。

(1)式の伝達関数は

MATH(1)

で表されましたから,H(s)を変形すると

MATH(2)

に、なりますから

MATH

と比較して、

MATH

と、言う事になります。

結局、

poleの位置は、s-平面の $(-5.027e^{+07},j0)$

を表しており、減衰の周波数特性を見ると、

電圧で約-3dBの位置を示している。

つまり、

poleはカットオフ周波数を表している

poleは、カットオフ周波数$\omega _{c}$を表しており、

その値はMATHから求まる!!!

その事を数式から試してみましょう

MATH(2)

から、

MATH

より

MATH

カットオフ周波数では、電力が$\dfrac{1}{2}$になりますから

求める$\omega $は、以下の方程式を$\omega $について解くと

MATH

解は: MATH!!!

位相のずれは、45度です。

やっと、解ってきました。


filter_2__27.png

上記の条件で、フィルタの次数だけを2にあげてみました。


filter_2__28.png


filter_2__29.png


filter_2__30.png


filter_2__31.png


filter_2__32.png


filter_2__33.png

これの解析は、又の機会に。

This document created by Scientific Notebook 4.1. この文書は次の製品で作成しました Scientific Notebook 4.1.