1石広帯域アンプーその2(6dBハイブリッドコンバイナー)

6dBハイブリッドコンバイナーについて

今までは、3dBハイブリッドコンバイナーを使用していました。

今回、出力インピーダンスを50$\Omega $にする為、

「トロイダルコア活用百科」p.387掲載の、6dBハイブリッドコンバイナーを作りました。

このコンバイナーに、6dBのパッドがついています。

従って、減衰は、合計12dBmです。

koutai_iki2__2.gif

配線といっても、殆どないので、

ご覧のように、非常に間の抜けた基板になってしまいました。

アイソレーションは、優秀です。

koutai_iki2__3.gif

挿入ロスは、以下のように、ほぼ一定です。(概ね、12.5dBmで計算する)

koutai_iki2__4.gif

6dBハイブリッドコンバイナーの原理

koutai_iki2__5.gif

Port1から入った信号は、

R1R2、及びR3R4の抵抗に分圧されて、SumPortに出力されます。

単なる抵抗による分圧回路です。

L1L2の片方の端の電圧(in,out)は全く同じですから

純伝送線路トランスのアイソレーションにより、Port2に出力されません。

Port2から入った信号は、

koutai_iki2__6.gif

いつも通りに、電流を考えます。

トランスですから、L1L2には、大きさが同じで方向が逆の、差動電流が流れますから

図のような電流配分になります。

この時、L1inと書いた所で、電圧がVだとすると、

L2outと書いた所は、−Vの電圧になります。

何故なら

左側のinの所の電圧がVなら

V=MATH 

一方、右側のoutの所の電圧は

アースより電位が

MATH

低いのですが、

R2=R4

なので、結局、outの所の電位は Vになります。

すると、middleと書いた所、Port1の電圧は、ゼロとなります。

(フー、やれやれ、なんとか辻褄が合ったわ...

シミュレーションとも、合っています。

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次回は、

やっと、2信号の相互変調歪の測定結果が書けます。

変わった所は、何もありませんが...

H15.01.23

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