伝送線路トランスによる位相反転

伝送線路トランスのアイソレーションを、まず調べてみます。

伝送線路トランスは

コア FB-801 (AL値=1565ｎH/ )

線路 ツイストペア（0.2mm ４ターン 約25）

を使用。

300KHzから500MHzまで測定しました。

アイソレーションは

300KHz -1.634dB

7MHz -14.8dB

130MHz位で 最高の-24dB位のアイソレーションが観測されました。

7MHzにおいて、

電力で-14.8dBということは

, 解は:

倍の大きさになったという事ですから、確かにアイソレーションは存在します。

（電力が

伝送線路トランスによる位相反転

同じコア、線材を用いて位相反転させます。

先ほどと、結線が違うだけです。

CH2が終端の抵抗の所の電圧、CH1が信号源です。＠７MHz

うまく反転しています。

（電圧の大きさが違うのは、プローブのせいです。本当は等しい。）

シミュレートの結果も、反転しています。

伝送線路のツイストペアの線材の長さは、高々、数センチですから、位相反転は、コンベンショナルトランスの原理により

位相反転していることになります。

トランスを使用した伝送線路が、どのあたりの周波数から、伝送線路の性格を採り始めるかを、見ました。

これを見ると、10MHzあたりから、グルグルと回転しています。

FB801に巻いた線路の長さは約7.5（0.2mm バイファイラ4回巻き）。

波長が7.5=１波長30=1000MHz

それのですから、

「から、分布定数回路としての動作が効いてくる」と、書いてあった（何処かは、すみません、失念しました。）

のが、実感できました...

（これは、スミスチャートも勉強せな、あかんな...

高周波回路教室（http://www1.sphere.ne.jp/i-lab/ilab/kairo/k1.htm）は、物凄く勉強になります。

Sパラメータの意味も、ここで教わりました。）

伝送特性です。

500MHzまでは、-１ｄBの範囲内でした。

ところで、伝送線路の、信号源側から見たインピーダンスも測定してみたのですが

伝送の結果を見る（Transferh法）と、信号源の反射を見る（Reflection法）では

結果が随分違っています。

たぶん、Reflection法が正しいと思います。

巻き線容量による自己共振は、幸いに、ないようです。

Reflection法で50～100で使えそうです。

500MHzまでは大丈夫のようです。

1.3GHzまで、計測してみました。（それ以上はできません）

参考 「トロイダルコア活用百科」p69-98

H14.12.7