前回、クローズドループゲインを求めました。
ここで、10MHz発振器の場合
で、
R=1.4K で、C=0.1の場合と、C=68の場合を比較いたしました。
C=0.1の場合
伝達関数H(s)は
でした。
今、Mapleという、計算エンジンが、せっかく、あるのですから
これに、逆ラプラス変換を、やってもらいました。
, は次のラプラス変換
C=68の場合
, は次のラプラス変換
これら(1)、(2)式のグラフを、計算エンジンに書いてもらったら
(1)式
C=0.1の場合
(2)式
C=68の場合
(1)のグラフは、ちょっと、見づらいので、拡大すると
(1)式
C=0.1の場合(拡大)
これから、
C=0.1 の時 、
伝達関数H(s)を、時間軸で見たものは
0.2秒以内で、ゼロになっています。
C=68 の時 、
伝達関数H(s)を、時間軸で見たものは
もっと、遥かにゆっくり、5秒位かかって、ゼロに収束していきます。
これが、PLLの1周期毎の、収束に要する時間では、ないかと思うのです...
C=68の場合なんか、もの凄い時間が掛かるから、
1周期の反応が、幾重にも重なって、どんな反応するんやろ、想像もつかん...
「PLLの動作を理解するために伝達関数の分母を、制御理論でなじみのある、
でおき換える、ここで はダンピングファクタであり、は系の固有角周波数である。」
(*Razavi p.280 「RFマイクロエレクトロニクス」 黒田監訳 )
natural frequencyの邦訳は 固有角周波数だそうです。
(簡単なPLLにおいて、と入出力周波数とは関連がない *Razavi 注 )
伝達関数H(s)は、(著書によると、分周比Nは省いてある)
でしたから
これと、制御理論の式 (全く、馴染みがないんです (^_^ ;; )
を、見比べて
sの項
常数項
だから、整理すると
式が、導かれます。
(そうか! 変数を、置き変えた訳ですね。)
「よく設計された二次のシシテムでは、はたいてい0.5より大きく、平らな周波数特性のためには
をにするのが望ましい。従って、=なら
といったように、kとを独立に決めることはできない 」
(*Razavi p.281 )
ダンピングファクタを使うには、二次のシシテムであることが、必要なようです。
=
に、採ります。
この時
ですから
でしたから
(7.3Meg)
は、ついでに、出して置きましたが、意味は、わかりません。
しかし、=は、Rの値の大きさから、チョット、実現不可能では...
は、同じ。
(10.7Kおおっ!実現可能や!!!)
は、同じです。
「ダンピングファクタ等、要らん」と、思っていたのに、
CRの値を決定するのにもの凄く、役に立った訳です。
(私が、実験で、最初に決めた値R=1.4K、C=0.1が、ええかげんで、不安やったんです。)
そう言えば、Haywardさんも、いきなり、CとRの値を、決めていて、
何で、その値になるのか、読みながら、判らなかったんです、ハテ???
(*Hayward p.328 「Introduction To Radio Frequency Design」(7.8-7) )
何とか、happyに、成れました。
このホームページは、斯様に、自分の実験との、同時進行のページです。
「もう一回やれ」と言われても、2度と、できないと思います。(感動が薄れるから)
次なる標的は、Yahooオークションで見つけた
デジタル・バランスド・モジュレータ (¥3,980)に、なると思います。
(と言うか、もう送金先を、メールで問い合わせました...)
どうなることやら...
H15.04.25
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