オペアンプNJM4580の等価回路を再掲します。

ここで、重要な働きをするcurrent mirror(カレントミラー)回路について、少し調べてみます。

Q4,5で構成されるのが、この回路です。

この回路はQ2,3で構成される差動増幅回路の負荷になっています。

カレントミラー回路は、定電流回路なのでインピーダンスは無限大と言われています。

なぜなら

 I =  V /  R

のオームの法則で表される電流Iが一定と言うことは

電圧が変動しても、Iの値は変わらない、無視できると言うことは

電圧の変化をVとすると、

電流の変化分は

 I V / R

ですから、この変化分Iがすごく小さいと言うのは、抵抗Rがすごく大きい

という事になります。

 

なんで、定電流になるの?

これを調べてみます。

今、回路シミュレータ(circuit viewer)を使って調べます。

R1,2Q1,2 pnpTrのエミッタに入った電流制限抵抗です。

R3,4がコレクタに入った負荷です。

左側のR1,Q1,R3で標準の電流を決めています。

右側のTr Q2のコレクタに入った負荷R4に流れる電流は

左側のにコレクタ入ったR3に流れる電流Irefと同じになり、

Tr Q2の負荷R4の値に寄らず、一定になります。

Q1,2のコレクタに入った負荷R3,4の値は、今、同じです。

この時Q2に流れる電流は、0.769Aです。

次にQ2の負荷R4の値を2kΩに変えてみました。

ご覧のように、Q2のコレクタに流れる電流は0.773Aとなり、

先ほどと、殆ど変わっていません。定電流になっています。

これは、Q1のコレクタに入った抵抗R3に流れる電流と殆ど同じ値です。

電流(current)が、鏡で写したように(mirror)同じになるのです。

次回、この原因を探ってみます。