ΔΣ-ADC実験編 その11 自分なりのCICフィルタを求めて


入力 1Hzでも、出力は正常です。(積分器 ynは、既に飽和しています)

 
 1.本物のCICフィルタかどうか、解りませんが...

    今回は、cascadeする前の、1段のSINCフィルタについて比較しました。


      non_decimated_out : SINCフィルタ。

      decimated_out      : SINCフィルタの間に、decimationを行ったもの。

    この両者の比較です。

    decimation比率は 64に固定。

    inputのsin波は、10bit。

    sine波のsamplingは、fs=56.8MHz (元クロックの周波数/2、  7.1MHz*8)

    先ず、積分器(yn)のbit数が 16の時


    decimated_outが、正しい波形になりません。(sineが、1KHz入力波形)

    decimateする事を前提に、SINCフィルタを調べていますから、アウトです。 

    次は、積分器のbit数が17の時


    積分器(yn)は、完全に飽和しまくりですが、decimated_outの出力は正常です。

    よって、以降の実験では、積分器のbit数は、17に固定します。

    1KHz入力と、10KHz入力の比較


    10Hz入力


    10Hz,100Hz、1KHz入力の比較

    周波数が違っても、入力の振幅が同じなら、同じ振幅で出力される模様です。

    1KHz、10KHz入力の比較

 
    上図の拡大

    decimate比率が1/64と、大きいので、10KHz出力は、ギザギザしてきました。( fs/M =56.8MHz/64=887.5KHz )


    最後は、入力が1Hzの時です(冒頭の図がそれにあたります、再掲)


    このsimulationは、40分近くかかった模様です。(あきらめて、買い物に出かけてしまいましたので、推測です (^_^;;  )

    simulationでは、1Hz付近でも正確に出力されますので、安心ですね。


    次回は、cascadeされた、所謂 CICフィルタを調べてみます。

    果たして、積分器のbit数が、いくら必要になるのでしょうか.....

H.22.7.14