exp$\theta $exp(-$\theta $ )

1.オイラーさんの公式、そのまんま

MATH

MATH大きさが同じで、回転する角度も、同じだが、反対方向に回るベクトルを

表します。

ですので、この2つのベクトルを分解すると、虚軸の成分は、大きさが同じで

方向が、逆のベクトルになりますから

虚軸のベクトル成分は、打ち消しあって、実軸のベクトルのみが、残ることに

なります。

MATH

ですので、

2つのベクトルが、1回転すると、その合成ベクトルは

、実軸上で、2(1+1=2)の大きさから、0になり、-2になって、再び0になって、

それから、又、2の大きさに、なります。

我々は、実軸上のものしか、目にみえないのですが、

目に見えない部分を考える事によって、合理的な説明が付きます、オイラーさんって、凄い!

この1回転を、立体的にみると(メチャへたな画像...m(__)m )

上段:回転する2つのベクトル

中段:緑色が、合成ベクトル(1平面にしか、存在しない)

下段:合成ベクトルの頂点を、結んだ。

MATH

井澤先生のHPを、自分なりに、解りやすくした、つもりです。

 

井澤先生の、こんなに丁寧な、ご説明は、世界中で、見たことがないです。

 

2.直流が1回転すると....

図が、汚いので、恐縮ですが、

虚軸に、直流のベクトルが、サンプリング周期毎に、8つ、並んでいたと、します。

MATH

この直流が、サンプリング周期、8つで、元の位置に戻る(1回転)と、しますと

虚軸から、始まるベクトルで、恐縮です。

MATH

緑色の線は、回転するベクトルの、実軸上の成分を、結んだものです。

MATH

では、2回転すると、どうなるか....

回転する速度は、2倍になる訳ですから、角速度は2倍です。


Figure

ですので、これの実軸上の成分を結ぶと


Figure

2回転する事に、なります。

3.DFTの計算は、何をしている、のか?

井澤先生は、書いておられます。

「それでは、ある方向に1周期の間に1回転する成分を検出するには、どのようにすればよいでしょうか?

「1周期の間に信号全体を逆方向に1回転させ、そのベクトル和を求める」

 

というのが答です。 」

凄い!!

やってみましょう!

1回転する成分を検出するには

    X(1)=MATH

ですから、これは

1周期の間に信号全体を逆方向に1回転させ、そのベクトル和を求める」

ちゅうことに、なります。

$W_{8}^{0}\ast x(0)$は、$x(0)$の回転を、0度戻す

$W_{8}^{1}\ast x(1)$は、$x(1)$の回転を 1*2π/8回転戻す!

$W_{8}^{2}\ast x(2)$は、$x(2)$の回転を、2*2π/8回転戻す

$W_{8}^{3}\ast x(3)$は、$x(3)$の回転を、3*2π/8回転戻す

.....

ちゅうことに、なります。

 

ベクトルの積は、極座標では

    

    |r1|*|r2|^( Θ1 + Θ2 )

 

であり、

Wは、大きさが1ですから、回転だけの因子に、なります。

しかも、この回転の因子は、信号成分とは、逆の回転を表しています。

 

そしたら、1回転している、全てのベクトル成分は、同じ方向を向く!ことに、なります、凄い!

 

1回転しているベクトルに、他の回転の単位ベクトルとの積をとると、

それらのベクトルの和は、ベクトル合成すると、ゼロになってしまいます、たまげた!

1回転している、「ひねり飴」を、逆に1回転すると、「真っ直ぐな飴」になるのと、同じです。

(余談ですが、私は、「金太郎飴」乃至、「お多福飴」が、好きでは、あります...).

2回転しているベクトルならば、

    X(2)=MATH

で、

角速度を2倍にして、逆方向(時計方向)に、2回転させねば、なりません。

MATH

    時間関数f(t)と、半径1の時計方向の回転との内積をとるものです。

それによって、f(t)の中に$\omega $の成分がどれだけ入っているかを調べるもので

その結果が周波数関数F($\omega $)なのです。」(工学のためのフーリエ変換 松尾先生 森北出版 p.3)

 

4.関数の直交性を調べるには

 

 以前(もう、2年前に、なってしまった)、ヒルベルト変換を実験していた時

 

 応援団長様から、

 

「現在の対処療法は、本質を見失う可能性があるような気がします。現在の取り組みは、

SSBへの道のりを遠くするかもしれません。ディジタル信号処理ですから、理論どおりに

動くはずなのです。

1) 複素化の直交性が崩れている

実数部の方の、遅延タップの位置を確認したほうがいいかも知れません

ヒルベルトフィルタを通す前に、BPFに通したほうが良いと思います。

特に信号の低域はヒルベルトフィルタの働きをしません。

局発のヒルベルトフィルタは41タップはもったいない気がします。

単一周波数なので、それが通るぎりぎりの帯域があれば充分だと思い

ます。

2) 実数部と虚数部の振幅がおなじで無い

固定小数点の桁取りを確認したほうが良いかも?」

 

との、有り難いお言葉を、頂戴しました。

 

これは、ベクトルの内積を、調べれば、よいのですね。(数値積分と、言うんやろか?)

 

    上に述べたベクトルの直交の概念を関数で捉え直してみましょう。

    [ ベクトルの内積 ]に相当するのが

 

         [ 定義される領域内で、2つの関数の積を積分すること] です。

 

 これはすなわち

   

 が、f(x)をg(x)に投影したときの成分の大きさを表しています。

 

 この定積分を関数f(x)とg(x)の内積といいます。そしてこの積分値Cが0に等しいときに

 これらの関数f(x)とg(x)は互いに直交しているといいます。」

 

「 数学や数値積分を使わずにもっと直感的に考える方法があります。

    2つの関数の積の積分を求めるわけだから、図を描いて

 同じ形の図形どうしの符号(+−)を考え、打ち消しあうものを見つければよい」 

 

             ( Excelで学ぶ信号解析と数値シミュレーション 渋谷、渡邊先生 オーム社 p.93 )

 

     

 

例、

 

2年経って、ようやく、なんとなく、意味が解りかけて来たような、気が......(^_^;;

 

 

4.ちょっと、いい話

 

    もう、15年程前、小学生の息子が、通っていた塾の、社会の先生の、お話を、思い出しました。

 1543年、日本に、鉄砲が伝来したのは、私も習って、知っていたのですが、

 その後の話が、おもしろい。

 

    100年後、日本人は、伝来した鉄砲を、改良して、命中率の高い鉄砲に、したそうです。

  そのため、外国で評判になり、逆に、鉄砲を輸出するように、なったそうです。

  欧米で、狙撃兵が出現したのは、それから以降の事だ、そうです。

  なんとなく、嬉しいぞ.......

 

H.18.4.25