私が言ったのでは、ありません。
しっかり、書籍に書いてあります。
「Design Wave DSP処理のノウハウ 西村芳一著」
「したがって、A-Dコンバーターをインパルスで変調する乗算器と考えれば...」(同著P.18)
「サンプリングすることは、いわば入力信号をサンプリング周波数でAM変調するようなものです。」(同)
書籍に書いてある図を、お見せ出来れば、よいのですが...
この考え方は、非常に解りやすいです。
サンプリングするだけで、変調できるとは...
「AM変調した場合、これも皆さんご存知のように、キャリアを中心に下側波帯と上側波帯ができます。
さんぷりんぐの場合、インパルスで変調する訳ですから、キャリアが1本ではなく、無限に続く高調波で
AM変調することになるので、図2-5のようなスペクトラムになります。もちろんベースバンドの信号も
含まれます。」(同)
(ベースバンド....被変調波のこと)
なーるほどです。
ちょっと、図をかいてみると、サンプリングすると
f がサンプリング周波数とすると、f/2の周波数で、鏡像反転するエリアス信号が、必ず出来ます。
サンプリング定理を満たす周波数でサンプリングしても。
この図は、わかりにくいので、原著の図に、できるだけ近いものを下図に示します。
そして、f/2で、丁度、折り返したように、なるのです。陳謝...。
そんで、このf/2以上f以下のエリアス信号を原点の所へ、平行移動します。
マイナスの周波数になる訳ですが。
そうすると、ベースバンドの信号と、そのエリアスの1セットが、f、2f、3f、...の所に、必ず現れるわけです。
そこを書いたのが下の図です。
でも、現実には、D/Aコンバーターの特性から、高次の高調波は、D/A以降は、わずかしか出ませんでした。
AKI H8 3664Fは、D/Aコンバターを積んでいませんから、
以下のD/Aコンバーターを追加して、その出力をスペアナ等で、見たものです。
(出典 デジタルSSB発生器取り扱い説明書 Ver1-2 デーテック社)
(このD/Aコンバータの回路を、Circuit Viewerで試してみた所です。)
サンプリング周波数128KHz、(サンプリング点128ポイント)で、約1KHzをサンプリングした所。
このスペクトルを見ますと、f=128KHz付近の信号は、原信号に比べ、43dB落ちています。
ですので、電力で1/10000以下、電圧で1/100以下になります。
理論と言うものは、そういうものなのか...D/Aの性能なのか?
よくわかりません。
とにかく、サンプリングしただけで、変調が掛かって、両側波帯が出てくるとは
SSBを目指すには、なんと、ありがたいことかと、思ったのですが....
フィルタらしきものをシミュレーションしてみて、わかったのですが、
デジタルフィルターでは、絶対に、このエリアスは取れない事が解り、がっかり。
当たり前なのですが、デジタルフィルターの特性を見ると、
このフィルタも、f/2を境に、きっちり鏡像反転していて、エリアスは、絶対にとれません、なはは。(^_^;;
このシミュレーターは、レネサステクノロジー社が無償で提供してくださる
「SH-DSP用信号処理ツール Ver0.78 」 http://www.hitachi-hybrid.co.jp/products/dsptool/shdsp.pdf
です。他にも、たくさんの機能があります。
H8で、SSBをリアルタイムでは、無理かも知れないが、いい勉強になります。
書籍代のほうが、よっぽど、かさむが、これも大事ですね、と言うか、こっち(書籍)の方が、今は大事です。
最初に揚げた書籍 「DSP処理のノウハウ」 は、数式は出ませんが、固定小数点のことなんかも、丁寧に
書いて下さっていて、よい本です。
CDに 「FIRフィルタ設計」、[三角関数テーブル作成」「アナログフィルタ」のソフト有り。
「FIRフィルタ設計」等は、フィルタ係数の出力がQ0からQ21まであって、プログラムに貼り付けられるみたいで
便利そうや。
この書籍を読んで、SSBとか、変調(2値のものではない)とか、書いてあって、やけに身近に感じていたら
著者の 西村さんは、JA6UHLさん、なんだって、知らなかった、ごめんなさい。
有名な方なんやろなあ、心強いわ。
H15.8.29
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