ディジタル信号処理超入門(コンボリューションの一般式)

前回、ディジタル入力 x[n]、および、ディジタル信号処理h[n]を、インパルスで表現する事を、知りました。(時間軸に於いて)

そして、ディジタル入力x[n]の一般的な表現式は

$\qquad x[n]=$ MATH

でした。

実は、これより、出力 y[n]は、すぐ出てきます。

MATH

(1)式のMATH(離散的な信号処理の関数)に、置き換えるだけです。

何故か?

1. 例1

MATH

前回、

例1では、我々は、次の出力を得ました。


dsp3__8.png
合計する前


dsp3__9.png
合計した出力

h[n]をMATHで表現すると、

MATH

でした。

例1では MATHです。

では、y[1」を求めてみましょう。

(2)式より

MATH

です。

合計する前の出力y[n]の図より、

n=1に関係する項は、k= -1,0、1の3つです。

$\qquad n\geqq 2$では、n=1の時に、影響を及ぼさないし、

$\qquad $信号処理のインパルスは、今の場合、3つだから、n$\leqq $1で、x[n]は、3つ取ればよい

MATH

MATH

ここで、h[n]をMATHで表現したものは

MATH

MATH

MATH

何故なら、

MATHMATH

MATH

だから。

上式は

MATH

MATH

MATH

出ました!

同じようにして

MATH

MATH

MATH

MATH

MATH

$\quad $

MATH

と、出ます。

以下、同じです。

上記の結果から

MATH

MATH

でした。

3つのx[n]を並べ、g[n]を逆に掛けていっています。

これを図から、理解して行きましょう。

2.逆インパルスは、どんな?

MATH

これを、逆に並べた、インパルスの式は、どうなるでしょう?

目盛りは、左から右に向かって、数字が増えて行ってます。

ですので、

目盛りを、逆に、右から見てやれば、よいのでは...

ですので、h[-n]を考えてみます。

元のh[n]は

h[0]=1、h[1]=-1、h[2]=2

ですので、この関係を壊さないようにして、h[-n]を考えます。

n=0の時 h[-0]=1

n=-1の時 h[-(-1)]=h[1]=-1

n=-2の時 h[-(-2)]=h[2]=2

ですから、図示すると

MATH

ですので、逆のインパルスはh[-n]になります。

このh[-n]を、更に1つずらします。

h[1-n]を求めるのです。

n=-1の時 h[1-(-1)]=h[2]=2

n=0の時 h[1-0]=-1

n=1の時 h[1-1)]=h[0]=1

これは、

h[-n]を1つだけ、右にずらす事になります。

MATH

これで準備ができま縦した。

h[1-n]とx[n]を重ねてみましょう。

MATH

MATH


dsp3__50.png
h[1-n]がアズキ色、x[n]が青、

そうしますと、

y[1]は、同じ位置の、アズキ色と、同じ位置のx[n]の掛け算で、求める事ができます。

MATH

これは

MATH

の図式的説明になります。

では

MATH

の図式的説明は? と言いますと

これは

MATH

MATH

MATH

MATH

$\quad $

となります。

MATH

3.x[n]の方を逆にする

MATHは、そのままで、x[n]を逆にする事を考えましょう。

MATH

MATH

MATH

MATH

MATH

MATH

MATH


dsp3__73.png

同じように、重なっている所を、掛け合わせます。

MATH

同じく、y[1]が求まりました。

y[2]も、x[1-n]を1つ、ずらせて、h[n]と重ねると

MATH

MATH

MATH

と、求まりました。

以上より

MATH

の式は

MATH

と、どちらででも、表されることになります。$\qquad $

普通は、下の式が使われる事が、多いそうです。

ちょっと、疲れたニャン。

[Introductory DIGITAL SIGNAL PROCESSING second edition Paul A.Lynn Wolfgang Fuerst p.32-50]

H.15.5.21

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