うーむ、計測が難しい(mixer+ceramic filter)

 

1.この電圧レベルでの、計測は、難しい

 

ミキサーと、セラミックフィルターを、組み合わせて、計測してみましたが、難しいですね。

この電圧レベルとは、

 

局発入力は、190mV

信号入力 20mV

 

これは、いいのですが...

dsp52__1.gif

 

出力インピーダンスが1.5K$\Omega $なのに、これをスペアナの50$\Omega $入力に直結して計測する訳ですから

電圧が、ほぼ、-30dB下がるわけです。

 

その上、ミキサー及び、セラミックフィルタでの局発入力、元信号入力の減衰を見る訳ですので、

スペアナ(TR4171)の方も、HighSensitivityにしないと、観測できません。

それに、ご覧のように、セラミックフィルターは、全くの空中配線ですので

当然、局発入力等を、拾うわけです、かなりいい加減ですね。

 

セラミックフィルタ単体の計測では、これでも、特性を採れる訳なんですが、

局発、及びミキサーと、組み合わせると....とんでもない事になるか?

勿論、配線を短くしたものも、考えていますが...

dsp52__4.gif

 

 

2.結果は、どうなんや?

スペアナ(TR4171)は、50$\Omega $入力の他に、1M$\Omega $入力も持っていますので、

この1M$\Omega $入力に、オシロ用プローブ(10:1)をくっ付けて計測したのですが

50$\Omega $直結入力と、1M$\Omega $入力では、結果が、全然違います。

 

dsp52__11.gif
50$\Omega $入力

 

dsp52__13.gif
1M$\Omega $入力

 

1M$\Omega $入力の時は、プローブを以下のようにして、測定してますが

結果は、当然、電圧が10分の1になります。(50$\Omega $で終端)

 

dsp52__16.gif

うーむ、これは、プローブが、局発等を、拾っているのではないでしょうか...

私は、そう思いたいです。

 

 

ひとつ、気付いたのですが

プローブを回路から離しても、スペアナでの局発のレベルが、殆ど変わらない事です。

dsp52__17.gif

dsp52__18.gif

これは、プローブが、局発入力の一部を拾っているのでは、ないかと思うのですが...

 

 

3.インピーダンス変換は、どうや!

 

まず、最初に考えたのが、コイルによるインピーダンス変換です。

 

しかし、

 

400KHzから、(少なくとも今の場合)20MHzを、1.5K:50=30:1

の、伝送線路トランスは、考えにくいし...

 

「コンベンショナルトランスは、低周波において通過周波数1:100かそれ以上のものを作る事ができます。...

高周波においては通過帯域が狭くなり、用途は限られています。...」

(トロイダルコア活用百科 p.97)

どうも、平坦な周波数特性を、得られない気がします。

 

で、次は、

ハイパス型 L-matchか、ハイパスフィルタを用いる事です。

 

しかし、シミュレーションで調べたら、単なる抵抗に依る分圧と、そない、変わらんし、L-matchはピーク持ってるし...

(これが、役に立っている訳ですが)

.

dsp52__20.gif

 

 

うーん、今週は、どうも、さっぱりですわ...涙 (T_T)

 

3-2 エミッタフォロアを使う手があった!

 

以前、キットで作った Elecraft社の K1 CW Transceiverの回路を眺めていたら

Recieve Mixer とCrystal Filterの間に、2N4124のエミッタフォロアが入っていたのを発見。

これは、ええ手ですね。

 

入力のレベルを変えないで、インピーダンス変換できるし、バッファになる。

 

2SC1815では、力不足(10MHz位までしか、振幅対周波数特性が平坦にならない。 これは、シミュレーションでも確認済み。)

 

手元にあったのは、2SC1906です。

 

シミュレーションでは、此れに近い2SC1907しか、ありませんが。

 

負荷を10kと、50Ωで比較してみましたが、高域での出力の傾向は、同じです。

(Cの33uFは、私の手持ちのタンタルの都合によります。)

 

 

入力インピーダンス

出力インピーダンス

 

これで、2SC1906を使うと、どうなるか?

やってみました。

 

このアンプの振幅特性です。(信号入力インピーダンスは、50Ωのままです。入力-20dBm)

100MHzまでは、大丈夫ですね。

 

 

 

これの出力を、スペアナの50Ω入力に繋いで、測定しました

 

続いて、信号入力を10dBμ上げました。(102.3dBμ)

455KHzの信号出力は10dBアップしましたが、他は、殆ど同じレベルでした。

 

信号入力を、102.3dBμで、100MHzまで、見てみました。

 

セラミックフィルタの空中配線でも、まあまあですね、 (^_^;;

 

まだ、ちゃんとしたのを、作ってないので、次回は、これと比べてみますね...

 

3-3 おかしな実験結果に???.

 

    ちゃんとしたのを作ったつもりなのですが、

 

空中配線のセラミックフィルタブロックの方が結果がいいんです ???

 

測定の方法は、

 

以前の回路のOUTを、2SC1906エミッタフォロアに、C(103のみ)を通して

 

エミッタフォロアの出力を、スペアナの50Ω入力に繋ぎました。

 

これで、CFU455Bの1.5kΩの出力を、直接計測できるようになりました。

 

 

それから、

信号入力は、実際に近い70dBμ(S9+30dBか?)で計測しました。

 

空中配線のセラミックフィルタブロックの結果

 

次は、そうでないもの

 

おかしい。

 

空中配線の方が、結果がええ...13dBも違う。

 

これの理由なんですが、

 

空中配線のL_matchは、FCZの455KHzコイルを使ったのですが、

FCZがもう、ないので、そうでないもの(無印)は、IFTと同じものを使ったのです。

 

恐らく、

 

FCZのものを使えば、よくなると思いますと、思いたいですわ...

 

特性としては、ほとんど、同じなんですがね...、ハイ。

 

どうして、減衰に拘るかと、申しますと

 

実は、次段の中間周波増幅は、

IFTを省略して、抵抗だけの広帯域で、済ませたいのです...

 

甘すぎるかな?

 

3−4最終結果です

    L-matchの部分のコイルを、FCZの455KHzのものに換えました所、

正常に動作するように、なりました、ホッ (^_^;;

 

次に、以下の条件で、計ります。(7020KHz 80dBμ )

 

7475KHzを拡大致します。

そのときの、455KHz出力を、拡大致しますと

 

なんとか、次の段階に行けそうで、やれやれです。

 

このレベルの計測は、ほんと、難しくて、2SC1906のエミッタフォロアのバッファも、

もっと、入力インピーダンスを上げたり、シールドをしっかりしないと

すぐに、とんでもない結果が出ます。

 

それに、

もっと、アンプの配線を短くしないと、駄目ですね...

 

スペアナまでのBNC付ケーブル(1m)も、もっと短いものにしなくては、すぐに、ノイズを拾います。

 

今、BNCP-SMAJ変換コネクターを注文しましたので、

早く届かないかなと、待ち遠しいです。

これだと、ケーブルが大分短くなりますね。

 

ええ勉強になりました...

 

了。

 

 

 

4.アンテナ入力を、スピーカーで鳴らすには?

 

ぼちぼち、中間周波増幅も考えています。

 

結局の所、トータルで、何dB増幅せな、あかんのやろ?

 

スピーカーの出力を0.3Wとして(インピーダンス8$\Omega $として)

MATH, 解は: MATH

 

やから、

 

アンテナ入力が10$\mu V$だとすると

 

MATH

 

うーん、100dBが目安になるようです...

 

まっ、とにかく、セラミックフィルタ部分を作り直してみますわ。

 

 

H.16.9.20

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