シミュレーションの段階ですが、一石でも、充分、AGCが効くし、ゲインもある事を、確認しました。
AGCの最適化を、順を追って見ていきましょう。
条件としては、ドレイン負荷を、共振器にする事です。
これがないと、出力電圧がきれいに、しかも、大きくならないので不可欠です。
それから、ソースの電位は、ゼロにします。
信号入力が大きくなるにつれて、ドレイン電流の動作点がゼロに近くなって行きますから
特に、不都合は、ありません。(ゼロバイアスと、言うのでしょうか?)
10pFを通して、AGCの為の負荷を繋ぎますが、その値の最適値は?
10K、25k、50kで試してみましたが
AGC電圧を、最も大きく採れたのは、25kΩ付近でした。
よって、25kΩに、設定します。
10k,50k,100k,200kで調べてみましたが、
その順番に、AGC電圧が深くなって行きます。
取り敢えず、120kΩで行きます。
ここは、大まかです。
ここの抵抗値は、もろに、入力インピーダンスと、なりますので
そんなに小さくできません。
まず、入力を100mVpに固定して
30k,50k,100k,200kで調べました。
ゲート電圧が、最も下がる(AGCの効果がある)のは、30k、50kΩあたりでした。
大きすぎても、あかんのですね。
しっかし、シミュレーションとは言え、
AGCの、効果的な決め方の理論は、ないもんでしょうか?
入力は、10m,100m,500mVpの3通りで、調べました。
ゲート電位の変化です。
ドレイン電流の変化
100mVで、既に、0mAに達しています。
この辺のAGCの効き具合を加減するには、
AGC電圧を抵抗で分圧して、加減します。
ところが、出力電圧の波形は、共振回路のお陰で、きれいになるのです。
共振回路が欠かせない理由は、ここにあります。
それから、入力100mVも、500mVも、出力電圧は、ほぼ同じになりました。
この実験でのAGCの掛け方を、リバースAGCと、言うのだそうですが
残念ながら、直線的なAGCの掛かり具合には、なりません。
まず、この回路のゲインです。
入力のAC電圧の大きさを、50mVpステップで、500mVpから10mVpまで変化して
出力を、AC解析してみました。
500mVから、200mVまで等間隔で、ゲインが下がりますが、
それ以下の大きさの入力では、間隔が、段々と、開いて行きます。
入力信号の大きさが、500mVでも、共振回路のお陰で、きれいな出力を得られますから
これなら、
1μVから、S9+60dBまで、充分対応できるような気がしますが...
これが、今の疑問点です。
1段でも、充分ゲインがとれますし、AGCも効きますので..
考えられる事は
1.ゲインをとるため
もし、高周波増幅が、ないとしたら、これは、2段の中間周波増幅が、必要と、思います。
高周波増幅器のゲインを、何らかの理由で、低いゲインに、するとすれば
やはり、2段必要だと、思います。(これが、理由じゃないかなと、思いますが...)
2.一石で、ゲインを多く採ると、増幅器の動作が不安定になる.
実際に、作ってみれば、それが実感できるかも知れませんね。
なにしろ、キットしか、作った事が、ないので、
この辺は、実際に、作って見ないと、わからないのだと、思います。
そんなんで、ぼつぼつ、実践編に進みます。
p.s テスタの、電圧と、電流のレンジを間違えて、テスタの電流計を壊してしまった...
そんなんで、FLUKE 45の中古を考慮中ですねん...
H.16.10.12