「エミッタ接地回路の入力抵抗は、回路図をチラッと眺めただけで、見当がつけられます。」
(「はじめてのトランジスタ回路設計」黒田徹先生著CQ出版社p.46)
なんちゅう、魅力的な、お言葉でしょう...
「私は貝になりたい...」、じゃあ、なくて、「私も、そうなりた~い...」
一石のTRでも、まだ、理解できてないんですが、
これを、機会に、等価回路で、回路の本質の切れ端、でも理解できたら、と、思い立ちました。
以前の節にも、等価回路云々と、書いた気がするのですが、
チラッと眺めただけでは、とても、見当はつけられません現状です。
この回路は、私のバイブルの一冊、
「定本トランジスタ回路の設計鈴木正臣先生CQ出版社」に出てくる、最初のエミッタ接地回路です。
何かを調べる時、やはり、結果がわかっているものを、例に上げたほうが、理解しやすい。
ざっと、目分量で、大まかに行きましょう。
(きちっと割り切れるように、最初から、バイアス抵抗を、設定しています。)
ほな、エミッタの電位は、2.6-0.6=2V
ちゅうことは、エミッタ抵抗に流れる。
そしたら、コレクタ電位は15ー1mAx10kΩ=5V。
Ic=Ie=1mAで
バイアス抵抗R2に流れる電流は
やから、ベース電流より充分大きい電流が流れてます。
この回路は、電流帰還バイアス回路と言うそうですが、何故か?
これは、等価回路で、解ってきます、後ほど。
これは
です。
ほな、Trの入力インピーダンスは、なんぼか?
凡そ
なんでか?
等価回路でみると、そうなります、後ほど。
Trの入力インピーダンスが、今の場合、大きいので
結局、入力インピーダンスは
に、大体、等しいlことになります。
コレクタ抵抗R4に等しくなります。
なんでか....
C-E間の電圧を、能動領域で使う限り、
Icは、殆ど一定なので、
Trの出力インピーダンスは、すごく大きいから無視できる。(これも、等価回路をみると、よく解る。)
こんな風に、等価回路を理解できたら
Trの入力インピーダンスは、
Ic(=Ie)に反比例し、に比例することが理解できます。(「理解」と、「使いこなせる」とは、別物です)
シミュレーション結果を待つ前に、少し解りますよね。
今まで、皆目見当がつかなかったんです....
チラッと見たくらいでは、とても解りませんが、5~10分くらい時間もらったら、なんとか...
一石の回路を、卒業できるのは、いったい、何時なんでしょうね...
と、焦らないことにしましょう (と、自分に言い聞かせる。)(^_^)
先ほどと、直流的なバイアス関係は、全く同じです。
エミッタから、信号源をいれてやります。
あれれ...出力が、大きくクリップしています...
なんでで、しょう?
入力の大きさも同じなのに....
これを、調べて行きましょう。
ここから先は、お手本がありませんでしたので
自分で考えましょう。
勿論、間違いがあると、思います、勘弁して...教えて下さい....
等価回路にするためには
カップリングコンデンサを失くす。
電源はグラウンドに繋いだと同じ
です。
ベース接地ですから、ベースを下にします。
等価回路の考え方は、
黒田先生の、先ほどの本と、それから
「増幅回路の考え方改定2版砂沢学先生著オーム社」を、基本としています。
すっごく、いい本です。買ってから、10年ほど経って、やっと、そのことに、気づきました。
ありがとうございます。
ベース接地回路から、入っているのは、砂沢先生の御著書が、ベース接地回路から、入っているからです。
後に、ベース接地回路から、エミッタ接地回路への展開が、書いてあります、超オススメ。
うっ、計算の仕方、忘れた...
調べときます、すんません。
失礼いたしました、再開します。
ここで
の、関係があり、
ここから、ibを消去するわけです。
すると
エミッタの所の電位が、Viですから
です。
そうすると、これは、
ieの電流と、reと、(1-α)xrbの抵抗の直列回路と、見ることができます。
icは、負荷に一定の電流を流す働きだけです。
結果として、
ですから
Tr内部での入力インピーダンスは
ちゅうことに、なりますよね。
ですので、
SGから見た、入力インピーダンスは
ですよね。
今の場合、Reは、kΩオーダーで、大きいし
(1-α)は、充分小さいから
上式は、近似的に
と、なりませんやろか?
そうやったら、
と、なります。(自信なし)
それから、
VCEを能動領域で使っている限り、Icは定電流ですので、rcは非常に大きいですから
コレクタ電流は、殆どが、負荷RLに流れますから
この回路の増幅率は
そら、飽和しますわ...納得。
H.16.12.2