小暮先生の御著書「なっとくするフーリエ変換講談社」からの引用が、殆どです。
御礼申しあげます。
デルタ関数
は、
のこと。

ここで、周期T毎に、デルタ関数
が並ぶ、単位インパルス列
を考える。
このインパルス列は、周期T毎にインパルスが出る。
もし、周期T=1なら、こんな感じです。

複素フーリエ級数の係数、
を求めるのですが
まず
周期
の関係があります。
この時、複素フーリエ級数展開の係数
は

で、表されます。
周期(
の間に含まれるインパルスは、単位インパルス列
の内、
だけです。
ですので

は、必ず、
が
に置き換えられます。
よって

と、なります。
係数
を計算してみましょう。
全ての複素フーリエ係数は、
になります。
よって、

です。
例によって、
と、
の虚部は、打ち消されます。
ですので、n項までの複素フーリエ級数
は

こんな感じですから、


ですから、上式は

と、なり
フーリエ変換の結果は、周波数軸上に
の整数倍の所に、やはり、インパルスが並ぶことになりますね
うーん...信じられん....
インパルス1個だけなら、あらゆる周波数を含むと言うのに...訳解らん
視覚的に、見てみる事にしました。
単位インパルスと、インパルス列を比べてみました。
これには、
「TECHIディジタル信号処理とDSP三上直樹先生CQ出版」付属のソフト
及び
のぐー様御製作のSPEANAと言う、フリーのソフトを使わせて頂きました。
真に、ありがとうございました。
まず、単位インパルスは、
三上先生御製作の「1.2ウェーブファイルを操作するプログラムの一部を、改造させていただきました。
かくして、単位インパルスのウェーブファイルを作り、のぐー様のSPEANAソフトで
見てみたのです。
あれっ?
なーんも、出てない...
これは、単位インパルスを時間ゼロで出して、それから、1秒まで見たものなので
インパルスが、消滅してしまってるのでした。
これは、ウソですね(^_^;;
「peak=0.000Hz -72db」 と、上に書いてあるもの...見えないだけ。
そこで、単位インパルスの時は、ごく僅かの時間だけ録音して、それを観察しました。
確かに、どの周波数も一様に、一定のレベルで含んでいます。
音のレベルも低いですね。
しかし、ほんの僅かの時間で、単位インパルスは、消滅してしまうのですね。
次に、インパルス列の場合です。
わおー、出ました!
式

に、あったように、振幅は、しっかり
倍されています。
と、言う事は、単位インパルスが、各時間で発射されて
その時、当然、全周波数が出るのだと、思いますが
(インパルス列の、各単位インパルスの裾野が拡がっているから)
の整数倍の時だけ、いっきに、振幅が上昇するのだ
と、診ました。
否、
上式からみて、
全ての周波数が
倍されるのだけれども、単位インパルスは
短時間で消滅するから、スペアナでは、
の周波数だけが突出したように
見えるのでは...?
そんな事では、ないかと....
.....
いんや、違う

時間軸で見ると、各インパルス毎に、全ての周波数が出るのだけども
周波数軸で見ると、右の式のように、
wの整数倍の時にしか、周波数成分は、表れないのだ。
FFTで、裾野が見えるのは、窓とか、時間分解能の関係やろう。
適切な窓、時間分解能があれば、単一スペクトルのはずや。
不思議だが、そうなんにゃ.......