FilterのBasics(1)

RLC回路のラプラス変換

ラプラス変換する理由は、回路の周波数による変化を見る ためです。


WS5.JPG

コイルLのラプラス変換は$sL$

コンデンサCのラプラス変換は$\dfrac{1}{sC}$

です。

従って、回路にオームの法則を適用して

MATH

ですから、伝達関数H(s)は

MATH(1)

ここで、新しい変数$\omega _{0}$,Qを導入します。

MATH, MATH(2)$\qquad $

それから

MATHですから

MATH(3)

1式は、2,3式を用いて

MATH(4)

$\vspace{1pt}$今、4式でMATHと置き、$\omega _{0}$=1と置くと

MATH

従って、H($j\omega $)の角周波数$\omega $による変化のグラフは

Q=1MATHQ=2MATH

filter_basis__20.gif
赤はQ=1,青はQ=2の時

Q=1 MATH, Q=2 MATH

filter_basis__23.gif
赤はQ=1、青はQ=2の時

となります。

さて、4式において

MATH(4)

分子はsについての1次式

分母はsについての2次式になります。

ここで分子がゼロになるのは s=0の時(これをzero といいます。邦訳は知りません)

そして分母がゼロになるのは、sについての2次式の解

MATH,を解けばよいわけです。

解は: MATH

この解$P_{1,2}$pole(s) と言うそうです。(これの邦訳は、 でしょう...)

もしMATHならば

$P_{1,2}$のルート内は正またはゼロとなり、$P_{1,2}$は実数で、$P_{1}>P_{2}$ですから、ラプラス平面での位置は


filter1.jpg
Pole-zero plots (Q$\leqq \dfrac{1}{2}$)

と、実軸$\quad \sigma $上に並び、$Q,\omega _{0}$は正ですから、$P_{1,}P_{2}$は負で、この順序で並びます。

もし、$Q>\dfrac{1}{2}$ならば

$P_{1,2}$のルート内は負となり、$P_{1,2}$は虚数となる($P_{1,2}$は共役で、大きさは$\omega _{0}$

従って、ラプラス平面での位置は


filter2.jpg
Pole-zero Plots (Q>$\dfrac{1}{2}$)

となります。

一般に、伝達関数H(s)は

MATHKはスカラー常数

と表され、

MATH Zerosと言い

MATH Poles といいます。

単純に考えれば、Zeros は伝達がゼロになる点

Poles は、伝達が極になる点

と、なると思いますが、どうも、違うようです。

(ここんとこは、まだ、よく解っていません...)

出典 Introduction to Radio Frequency Design Wes Hayward著

$\quad $

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