使用するコイルは、無負荷 とする。
コンデンサーは無損失とみなす。
50直結とする。
1.の条件のBPFが、果たして実用になるのかどうか、設計してみました。
(名人は、中心周波数の1% の帯域幅のものを作るそうな...)
狭帯域BPFも、lowpass filterを基本とします。
今回は、Butterworthタイプのlowpass fiterを基本とします。
(Chebychevで作るならば、-3dB点が違って来るので、-3dBになる周波数で正規化してから設計する)
(Butterowthならば、-3dB点も1.000に正規化されているので、この必要はない)
4次のButterworth lowpass fiterの正規化された表を掲載します。
前節の説明のように、
各素子のqをもとめます。(最初と、最後のだけが必要です。)
それから、回路の信号源内部抵抗は、フィルタに直列に入るので、qの計算も直列を使う。
正規化されているから
そして、各共振回路を結ぶ、normlized coupling
coefficient を計算します。
ここで
負荷Qは次式で逆正規化する。
そして、回路のQの内、外部抵抗によるもの(Q external)は
信号源の内部抵抗は、50に設定したから
より
続いてを逆正規化する。
さきほど
と、求まった。
先ず、結合コンデンサの値を求めます。
の場合
と、計算します。
次にC1を求めるのですが、まず、回路を切り離して、その中で考えるのです。
に共振するためのコンデンサと結合コンデンサが、直列になっているので
求めるの値は
と、計算されます。
次はC2を求めます。
やはり回路を切り離して、その中で考えます。
以上で、各素子の値が求まりました。
ここで、中の結合コンデンサC2,C3を微妙に変えると、波形が、かなり変化します。
0.2pFステップで変えたものです。
かなりシビアです。
調整できるかな??
次に、外のコンデンサC1,C4をいっしょに変化させたものです。
1pF単位で変化させました。
もう、めちゃくちゃですわ。
これも、調整がシビアです。
結合コンデンサは、かなりラフでもOKです。
上記のように、C2とC3、それと C1とC4の調整は、難しそうです。
書き終えてから、今、気づいたのですが
C2とC3のシビアな変化を、拡大する事を思いつきました。
C2の変化を12pF〜20pFとすると
あるCと30pFを、2つ直列にして
, 解は:
, 解は:
となるから
C2の8pFの変化が
30pFと直列に60pFのトリマーを入れてやれば
40pFの変化に置き換えられ、5倍拡大されますから
調整が楽になるのでは...
試しに
共振のためのコンデンサの値を大きくするために
Lの値を小さくしてみました。
L=5uHで
C2=C3=107.64pF
C1=C4=105.94pF
となり、調整が少しだけ楽そうですが、
入出力インピーダンスが7.3あたりとなり
Cによるインピーダンスマッチングが必要。
このためのCも影響してくるが、(これは、含めて計算すればよいのですが)
それよりも、波形がきれいにならない ので、困っています。
Chebyshevもやってみなくては...
次回は、並列共振型をやってみます。
参考 Introduction to Radio Frequency Design p.75~95
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