私だけかも知れませんが、誤解しやすいので、メモります。
前回、抵抗だけになった回路において
回路の最大出力は、内部抵抗=負荷抵抗
の時と書きました。
これは、その通りだと思うのですが、誤解を招きやすいです.
内部抵抗1の定電圧源Vがあるとする。
この時、出力は
が一定のとき、が最大になるのは、の時です。
だから、のグラフは
となり、だから、は最大の25ワット出力になる。
入力は、
watt
だから、入力の半分が、取り出せたことになります。
そこで
一般に
ですから、元の入力と、出力の比は
(負荷抵抗/全抵抗)
と表されます。
整合していると、すると
これは、いいのですが、
として
のグラフを描くと
あれれ???
一晩考えました (^_^;;
負荷が大きければ、大きいほど、その比が1に近づくのです。
だとすると
入力の9割が、出力として、取り出せているのです???
ですから、
「取り出せる最大出力は、入力のを越えない」
に反しますよね。
そんで、
この回路で、数値を計算してみました。
入力電力は
watt
これで、解りました。
内部抵抗1の10V、定電圧源の最大放出エネルギーは50ワットで
今の場合(負荷9)、入力電力は10ワットでよいのだから
負荷の抵抗値が大きくなると(負荷が軽くなると)
電圧源は、その最大のエネルギーを放出しない。
その入出力の比は、50%を越えて100%に近づく。
決して、その電圧源から、目いっぱい取り出した訳ではない。
そやから、
ある一定の内部抵抗をもつ定電圧源の電力を
最大限取り出すには、
負荷を、内部抵抗と等しくすればよい
ああ、ややこしい。
「取り出せる最大出力は、入力のを越えない」
は間違いで
「取り出せる最大出力は、最大入力の を越えない」
が正しいと思います。
エネルギーの伝達って、そうなんや、ぶつぶつ...
それから
内部抵抗 の値によっても、取り出せる出力の大きさが変わってきます。
負荷が一定で、内部抵抗が変化する場合を考えてみましょう。
負荷で一定とし、も一定とします。
のグラフ
負荷は1で一定、内部抵抗を変化させた時
ご覧のように、
負荷が1で一定のとき、
内部抵抗が1の時、整合しているのに拘らず
内部抵抗が0.5で、整合していないときよりも
出力は小さいです。
出力(Rs=0.5、不整合)>出力(Rs=1、整合)
ですから、
出力を大きくとるためには
定電源の内部抵抗を小さくして、しかも整合をとる
のが、ベストだと思うんですが...
直流の定電圧電源(内部抵抗は、すごく小さい)を電圧源とする時
負荷を重くすると(負荷抵抗値を小さくすると)、不整合でも
大きな出力を取れる(電源の定格内で)ことになります。
当たり前でしたか...
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