手探りのラティスフィルタ

前回、ラティスフィルタの原理を探りました。

シミュレーションは、以下のようになり、実測と一致しました。

シミュレーション結果
lattice_2__1.png


lattice_2__2.png

実測


lattice_2__3.png


lattice_2__4.png

この波形では、使い物になりません。

まず、通過帯域を決めるものはなにか?

これを探ります。

2.通過帯域を決めるのは何か?

シミュレーションの結果から

水晶と直列にしたトリマーコンデンサーが、これを決定することが解りました。


lattice_2__5.png


lattice_2__6.png

緑がトリマコンデンサが10p、青が50p、赤が100pです。

3.フィルタの全体の形を決めるのは何か?

やはり、シミュレーションの結果

Xtalの直列共振周波数の差が、これを決めることが解りました。


lattice_2__7.png


lattice_2__8.png

C1と書いてあるXtal1(24.541fF)に対して、C2と書いてあるXtal2の、等価回路中の直列のCmの値を24.54fF24.53fF 24.51fFと変化

させた結果です。

ご覧のように、XtalCmの差が大きくなると、対称の形に近くなることが解ります。

青の形に、するとすれば(Lmの値が同じと仮定すると)

MATH, 解は: MATH

MATH, 解は: MATH

より、共振周波数が

MATH

KHz離れた水晶を用意すればよいことになります。

うーん...

手元には1KHz離れたものがありましたので、これを使って実測しました。


lattice_2__14.png

拡大します。


lattice_2__15.png

しかし、非対称でよいなら、同じ直列共振周波数のXtalを4つ使って製作できます。


lattice_2__16.png


lattice_2__17.png

同じ直列共振周波数のXtalを使って、フィルタをできるだけ対称にするには

1つのXtalの並列容量をCで取り去って、それを並列接続(cascade)します。(double tuned circuit)


lattice_2__18.png


lattice_2__19.png

4.ハーフラティス2段のシミィレーション

KHz離れたXtal2対用意できれば、ハーフラティス2段が構成できます。(同じ共振周波数のものでもよい

シミュレーションしかできませんが...


lattice_2__20.png


lattice_2__21.png

4段のChebychevタイプ(0.1dBリプル)のラダーフィルタと比べてみました。どうでしょう...


lattice_2__22.png

拡大します。

ハーフラティス2 Chebychev(0.1dBリプル)ラダー4

MATH

それから、音質に影響のある群遅延をみてみると 、こうなります。

MATH