わかったようで、わからない負帰還 その2

トロイダルコア活用百科p.146 第2-14図にNFBアンプの例が載っています。

(この本は、品切れで絶版になったそうで、残念です。 (T_T)

結局3冊購入しました、一人で読むのに...

わからないままに読んだ一冊はボロボロ、もう一冊は、今読んでます。もう一冊は保存用。

読めば読むほどに味があって、よい本なのに...)

N=3(1:9の伝送線路的トランス)で、Rf=560、Re=12$\Omega $の時を見てみました。(Ic=10mA)。

MATH(「トロイダルコア活用百科」付録p.398では、Rf=510$\Omega $ですが、持ってないので...)

MATH

今回は、2階建ての基板にしてみました。

「トロイダルコア活用百科」p.156に

「最後に、NFBアンプをビルディングブロックとして扱うのに、たいへん便利な、また、工作面でも利点の多い、NFBアンプユニットを...」

と、あったのが、私は、凄く、気に入りましたので。

これだと、部分的な変更が自由にできて、いいですね。(浮遊容量、配線インダクタンスは、この周波数では、大丈夫なのでは...)

コネクターは、 ピンヘッダーの細いもの、受け手は、ICソケットを使っています。

ブロックは、IC用のリムーバーで、引き抜きます。

MATH

特性です。(2SC1815 使用)

ゲイン

MATH

ゲインが一定の範囲が、広がっています。

入力インピーダンス

MATH

7.179MHzに於いて

MATH

MATH

VSWRが、あまり、よくないですが、これは

電流帰還の抵抗Rf=560$\Omega $(本来は 510$\Omega $)にとってあるので

電流の帰還量が少なく、その為だと、思います。

出力インピーダンス

MATH

出力インピーダンスは、7.179MHzでは、申し分ありませんでした。

Rfによる電流帰還の効果が、よく出ています。

Trは、2SC1815を使いました。

$\quad $「安いデバイスを、使いきる」のが、自分のテーマの一つなので...

$\vspace{1pt}$インターセプトポイントは、何故重要か?

アンプの出力の基本波成分を

y=x

3次相互変調歪 3rdIMDを

y=3x-20

の形で表し、

この2直線の交点を、3次IP IP3とする。


fukikan2__21.gif

MATH

今、インターセプトポイント IP3 (Xip3、Yip3)から、x座標が -1戻るとすると

y=x y=3x-20 の直線間の距離は になる。

おなじようにして、

IP3 から Xだけ離れた座標 X0 の時

y=x y=3x-20 の直線間の距離は

X

となる。

従って、 x=X0の時、y=3x-20上のy座標の点Yは

y=xの直線から、(2 X)だけ離れているから

Y Y0 X

と求まる。

変形すると

Y Y0 X =Y0 (Xip3 X0) Y0 (Yip3 Y0)

これより、3次インターセプトポイントの値 Yip3は

Yip3$\dfrac{3Y0-Y}{2}$

と求まる。

直線が大事ですから、1dBm抑圧点を越えない範囲で、計測しないと、いけませんね。

結局、

ある入力(dBm)に対して、基本波のレベル(dBm)、3次相互変調歪のレベル(dBm)を観測すれば

計算で、インターセプトポイントの値が出るのです。

逆に、3次インターセプトポイントが解っていれば、

ある入力に対して、どれ位の3次相互変調歪が出るか

計算で求まるのです。

インターセプトポイントの値が大きければ、大きいほど、3次相互変調歪が小さくなります。

やっと、インターセプトポイントの意味が解りかけたような...

「47.1石広帯域アンプ(2信号特性の測定)その3」で行った、IPをグラフから求めるのは

どうやら、失敗やったようです。

計算してみると、やっぱり、こんな大きな(30dBm)値にはならんかった (~_~;;

(参考 「Introduction to Radio Frequency Design Wes Hayward著」p.228

MATH

IP3 MATH

H15.02.19

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