1. MATH は、どんな波形?

$\cos \omega t$ を複素表示になおすと、すっごく計算しやすい。

複素表示の定義は

MATH

ですので

MATH

$4\sin \omega t=-j4$

となるから

MATH

です。

これは、元の波形 $\cos \omega t$ に比べて

振幅は 5倍

位相は MATH ラジアンだけ、遅れている波形と読めます。

MATH の波形が赤実線、$\cos \theta $ の波形が黒点線でプロットしてみました。


RC__11.gif

参考書籍 「信号解析のための数学」 三谷政昭著 森北出版 p.14

2.コンデンサ、コイル等を含む回路の計算に、これらを複素表示したほうが

計算が楽ですし、見通しがよくなります。

微分をすることは、複素数の世界では、 $j\omega $ を掛けることに等しい!

MATH とすると、

MATH(1)

ここで、i(t)を複素表示します。

複素表示の定義は

MATH

ですので

$\vspace{1pt}$

MATH

ですから、(1)式は

MATH

MATH

となり

微分= $j\omega $を掛ける

が成り立ちます!

ほんじゃ、積分は?

やってみましょう

MATH(2)

ここで、cosは遇関数(cosA=cos(-A))を使いました。

(2)式は複素表示だと

MATH

MATH

となり

積分=$j\omega $で割る!

と言うことですね、ウーム...

3.コイルLと、コンデンサCの複素表示は?

コイルLの関係式は

MATH

ですから、先ほどの、微分=$j\omega $ を掛けると使い、

MATH

となりますので、オームの法則から類推して

コイルの抵抗(インピーダンス)は $j\omega L\quad $です。

一方、コンデンサーCは

MATH

となり、同じくインピーダンスは MATHとなります。

次回は、これを使って、回路をしらべます。

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