以上の構成にて、測定しました。
SGの最大出力は(100で計算。)
ハイブリッドを通した後の最大出力は、片側で+0.5dBm
ハイブリッドの後で、アッテネータを入れると、便利なんですが、持ち合わせていません。
測定結果の入力レベルは、片側のレベルです。(まさか、両方合わせた2倍のレベルで、プロットするんじゃないでしょうね...)
生まれて初めて、2信号特性を計測するので、なんにも訳がわからなくて...
...
相互変調と混変調の理論については、測定器玉手箱のホームページを参照しました。
http://www.orixrentec.co.jp/tmsite/know/know_konhen30.html
高調波関係を調べてみました。
マイクロソフトのエクセルで計算しました。
値の大きい方から、小さい方を引いています。
その他
最初の表以外に、20MHz付近に相互変調歪の出る周波数は、ありませんでした。
(11次を見逃していました。)
第3次相互調歪の成分に、第2高調波がありますので
純度は、大いに問題になります。
(何故なら
元から、SGの純度のせいで、最初から存在している第2高調波は
アンプの非直線性のために出来たものではないけれども
最初から存在する第2高調波と、元からの基本波が、アンプに入ってきたとして
上記の表から、
この、第2高調波と元の基本波の、いわゆる 第2次相互変調歪(f1-f2、f2-f1)が、
最初の基本波同士の第3次相互変調歪と、同じであるから。
うーっむ、難しい )
元の信号の純度は、高ければ高い程よいのですが、
今回は、通常のメーカー製SGを使用しました。
(狭い周波数に限局すれば、自作の方がすぐれている)
混変調も問題になると思います。
基本波より、高調波のほうが、先に飽和することは、ありえないと思いますが
基本波が飽和してからは、問題になると思います。
注、混変調とは?
目的とする周波数信号の振幅が、他の周波数の信号によって、変化させられること
今回の例では
最初は、同じレベルだった2波が
片一方のレベルだけ上げると
レベルを変えていない方の信号のレベルが、違ってきています。(今の場合、下がっている)
このことを、いいます。
増幅器の飽和に、原因があると思います。
(実は、私は、よく解っていなかった...)
以上の結果がでました。
インターセプトポイントは+30dBm (すこし、よすぎるのでは...)
Ic=10mAの時の最大出力は、計算では +15.3dBmでした。
(44節 交直流負荷線、最適コレクタ電流 に記載)
このアンプの、20MHz付近のゲインは、
測定では 約23dB。
(45節 1石広帯域アンプ(特性等)その1 に記載)
飽和入力レベル(1dB抑圧点)は、
計算では
+15.3dBm - 23dB = -7.7dBm
上のグラフと、大体、一致していました。
(計算の仕方は、「トロイダルコア活用百科」p.115 を参照しました。)
大体、一致しています。
しかし、解らないのは
アンプが飽和に達するより、ずっと前に、3rdIMDが既に現れてきている
ことです。
これは、増幅器の非直線性の為でしょうか?
そうだとすると、
もっと低い入力レベルで使わないと、あかんですね。
飽和入力レベル(1dB抑圧点)付近の測定です。
オシロでは、きれいに見えても
スペアナでは、-40dBに3rdIMDが... 5thIMDも見えてる..
ほんまもんは、-35dBm入力で見てみると
.
うーん、
オシロでは、違いが小さくて解りにくい...
もう一回比較します。
少し、解りました。
純度が高いピュアなほうは、縦が長い。
純度が低いほうは、頭が潰れています。
しかしですね、
純度が高いピュアなほうも、オシロのレベルを変えると
こうなって、違いが解らなくなってしまいました...とほほ
基本波出力と、2次高調波の出力の比較も、やってみましたが
アンプの飽和に達する前でも、
2次高調波の増え方のほうが、基本波の、それより大きいんです。
これも、アンプの非直線性の故なのでしょう...
結構、歪ますね...
1石のアンプでゲインを稼ぐのは、やはり、信号の再現性から
無理なのかも知れません。
交流的にも、帰還を掛けて、1石のゲインを欲張らないのが
よいのかも知れません。
とにかく、よい経験をしました。
精度が低い実験でも、結構楽しかったです。
最後に、この回路をそっくり、シミュレーションしたものを、掲載いたします。
入力を20mV,100mV,200mVp-pの3段階で試しました。
FFTの結果です。
緑が20mVp-p、青が100mVp-p、赤が200mVp-p |
H15.01.25
This document created by Scientific Notebook 4.1. この文書は次の製品で作成しました Scientific Notebook 4.1.